心療内科・精神科・一般内科
宮木医院リオムメンタルクリニック
〒536-0022
大阪府大阪市城東区永田4-8-10
TEL:06-6180-4111
オンラインでの初診予約(再診予約は受診後会計時かお電話のみ)は基本的に24時間受付可能です。
電話受付は開院日の診療時間帯のみで、混雑のため繋がりにくくなることがありますことをご了承願います。
RIOMH(リオム)は、産業精神保健研究機構(Research Institute of Occupational Mental Health)の略称です。この非営利型一般社団法人は、働く人々のメンタルヘルスに関する研究や支援を行う組織として設立されました。
RIOMHという略称は、組織の正式名称である「Research Institute of Occupational Mental Health」の頭文字を取ったものです。「リオム」という読み方は、この略称をより親しみやすく呼びやすくするために採用されました。
RIOMHは宮木医師が教授に内定した2015年から、主に以下のような非営利活動を行っています:
RIOMHの役員は以下の通りです:
代表理事・教授:宮木 幸一(東京大学公共政策大学院 元特任教授、元京都大学大学院客員教授)
その他の役員:
代表の宮木医師は保護犬含む6頭の飼育歴をもつ医学博士・公共政策研究者として、就学就労支援や依存症再発予防に係る非営利活動・診療、市民参加型予算や投票理論に関する研究・政策提言などを行っています。
宮木教授がEBPMの国際プロジェクトに関わってきた経験と医師(M.D.)・公衆衛生学博士(Ph.D.)としての観点から、「公共」に資する学術情報として公開しているEBPM(エビデンスに基づく政策立案)の観点から望ましいと考える政策例はこちら。
本論考は、宮木幸一博士が東京大学公共政策大学院特任教授を務めていた令和6年12月の論考を基に、近年(2025〜2026年)の最新財政データ、インフレ動向、健康影響研究を加味して更新したものです。宮木博士は公衆衛生学(Public Health)を修めた医師・医学博士として、EBPMの観点から政策が国民の健康に与える影響を継続的に研究しており、McMasterフォーラムのEBPM国際プロジェクト報告書の監訳にも関与しています。
本稿では、日本の財政状況、ドーマー条件、PB目標の柔軟化、緊縮財政の健康被害、そして積極財政を基本としながら債務を着実に減らす具体的方策を論じます。
1.1 政府債務残高/GDP比の推移
日本の政府債務残高(対GDP比)は以下の通り推移しています:
1.2 ドーマー条件とは何か?
ドーマー条件は、名目経済成長率が名目金利よりも高い場合に政府債務対GDP比が安定(収束)する財政持続可能性の基準で、1940年代にエブセイ・ドーマー(Evsey David Domar, 1914-1997)によって提唱されました。数式で表すと以下のようになります:

1.3 インフレ要因による財政余力の創出
内閣府「中長期の経済財政に関する試算」(2026年1月)によれば、GDPデフレーター+1%上昇ごとに政府債務残高/GDP比を▲1.8%ポイント押し下げる効果があり、年間20兆円規模の改善効果となります。IMF(2026年4月)も、日本は力強い名目成長に支えられ2031年までに債務残高/GDP比を約14ポイント低下させると予測しています。第一生命経済研究所はインフレ目標達成で約25兆円の財政支出余地が生まれ、「名目成長率>長期金利」の状況ではPB黒字化を急ぐ必要はないとしています。
〈海外参考意見1〉
米国のノーベル賞経済学者ポール・クルーグマン(Paul Krugman, 1953-)は、日本銀行による金融政策が利子率を経済成長率よりも低く保つことを可能とし、日本はドーマー条件を満たしており財政破綻には陥らないと主張しています。恒久的刺激策としてインフラ・教育への長期公共投資と財政・金融政策の継続的協調を提言しています。注意点として、インフレ率上昇以上に長期金利が上昇すればドーマー条件は失効するリスクがあり、中長期的には財政健全化とEBPMに基づくワイズスペンディングの徹底が必須です。
2.1 インフレによる財政改善効果
インフレは政府債務残高/GDP比を押し下げる重要な要因です。内閣府試算(2026年1月)ではGDPデフレーター+1%で▲1.8%ポイント・年間20兆円改善。第一生命経済研究所の試算では+2%で約25兆円余力創出となり、税収増・名目成長率上昇でPBの柔軟運用が可能となります。ただし、経済産業研究所(RIETI)が指摘するように、インフレが続けばおのずとPB黒字化・債務比低下が達成される一方、過度な財政拡大の誘惑に流されることなく歳出の質を問い続ける姿勢が不可欠です。
2.2 プライマリーバランス(PB)の柔軟性向上
2026年度は国の一般会計(予算)においてPBが28年ぶりに黒字化する見込みとなりました。ただしSNA(国民経済計算)ベースの国・地方合算のPBは8,000億円の赤字であり、2025〜26年度黒字化目標(骨太方針2018)は達成されませんでした。インフレ環境では以下の柔軟な運用が可能です:
過度のインフレは経済に悪影響を及ぼすため、+2%程度の目標管理が鍵となります。
公衆衛生学の観点から、緊縮財政が国民の健康に与える影響は軽視できません。宮木博士が代表を務めるRIOMH(産業精神保健研究機構)でも経済政策と精神保健・公衆衛生の関連が研究されており、以下の国際エビデンスはその重要性を裏付けています。
3.1 全体的な健康状態の悪化・精神疾患の増加
ヨーロッパ全体の研究では、経済危機と緊縮政策により、不安・うつ病(+20%)・アルコール依存症増加・感染症増加・全体的な健康悪化が報告されています。ギリシャの研究(2009-2013年経済危機)では、精神疾患・感染症・聴覚障害の増加が報告され、特に精神疾患への影響が顕著でした。日本においても、メンタル不調による生産性損失は年間7.6兆円(GDP比1.1%相当)に達するとの試算があり、経済政策と精神保健の連関を示す重要なデータです。
3.2 死亡率の上昇
複数国を対象とした研究では、不況の影響を調整した後でも、緊縮プログラムが死亡率を0.7%上昇させることが明らかになりました。
3.3 平均寿命の短縮
英国での研究によると、2010年から2019年の緊縮政策により平均寿命が3〜6ヶ月短縮し、約19万人の過剰死亡(全死亡の3%相当)が推定されています。英国国家統計局(ONS、2025年)も2010年代以降の平均寿命の伸び鈍化を報告しており、エビデンスの信頼度は高いです。この影響は女性が男性の約2倍大きく、社会的弱者・貧困層に特に顕著であり、為政者はこのしわ寄せを強く意識すべきです。
3.4 高齢者への影響
英国の研究では、年金クレジット支出を1%削減すると85歳以上の死亡率が0.65%増加することが示されました。急速に高齢化が進む日本において特に重要な知見です。
3.5 医療アクセス低下・オピオイド関連影響
EU28ヵ国21研究のレビューでは、緊縮政策が未充足ニーズ86%増・医療費負担増・サービス利用低下を通じ、特に脆弱な集団の医療アクセスを低下させました。公共サービスへの地方支出増加がオピオイド関連入院を有意に減少させる一方、失業率10%増がオピオイド関連死を有意に増加させることも示されています。
〈海外参考意見2〉
デヴィッド・スタックラー/サンジェイ・バス著『経済政策で人は死ぬか?(The Body Economic: Why Austerity Kills)』は、世界恐慌からアジア通貨危機・サブプライム危機後の大不況まで各国統計を公衆衛生学的に比較分析し、緊縮財政が死亡率を上昇させ、財政刺激策が国民の健康を守ることを実証しています。公衆衛生への投資・積極的雇用対策・社会保障維持が長期的に予算節約にもつながると提言しており、宮木博士の見解と整合的です。
4.1 財政指標の最新状況
2026年度一般会計予算は総額122.3兆円(前年比+6.2%)と2年連続で過去最大を更新しました。高市政権が掲げる「責任ある積極財政」の下、税収83.7兆円(7年連続最高)により新規国債発行額は29.6兆円(公債依存度24.2%、1998年度以来の低水準)に抑制されました。一方、国債費は初めて30兆円を突破して31.3兆円(前年比+10.8%)となり、歳出全体の約4分の1を占めます。財務省試算では2029年度に国債費が41.3兆円に達する見通しで、3年間で10兆円増加という深刻な水準です。
4.2 金利上昇リスクとドーマー条件の変化
2026年度予算の国債想定金利は3.0%と29年ぶり高水準に設定されました。大和総研の試算では2026年の実質成長率は0.8%程度と低く、IMFも0.7%に上方修正するにとどまっています。日銀の段階的利上げ継続により、長期金利は2026年末に1.5〜2.0%程度まで上昇する見通しで、現時点ではr < gが維持されているものの、2030年代前半のr > g転換リスクが現実味を帯びてきています。
4.3 2026年度の総合評価(EBPMの観点)
「責任ある積極財政」路線は、EBPMの観点から国民健康への悪影響を最小化する方向性として評価できます。高市首相は「経済成長を実現するために必要な財政出動をためらうべきではない」としつつも、「成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑え、政府債務残高の対GDP比を安定的に引き下げる具体的な指標を明確化する」と表明しており、単なる支出拡大ではなくEBPM的な財政運営への転換が示されています。社会保障費は過去最高の39.1兆円(+2.0%)を確保し、金利上昇による住宅ローン負担増や将来的な歳出圧迫が国民健康に波及しないよう、継続的な監視が必要です。
EBPMの観点から、「積極財政+財政健全化」の両立を実現するための具体策を以下に整理します。単なる緊縮でも野放図な支出拡大でもなく、支出の質を高めながら成長率を底上げし、ドーマー条件(式1)の持続とPB改善を同時に達成することが目標です。
5.1 成長投資による分母(GDP)の拡大
①半導体・AI・グリーンエネルギーへの集中投資:2026年度予算では半導体等の先端分野への集中支出が明記されており、官民協調で国内投資を促進し潜在成長率(現状0.6%)を1〜1.5%へ引き上げることが最優先課題です。潜在成長率が1%上昇すれば、ドーマー条件のマージン(g-r)が拡大し、同じ財政赤字でも債務比は自然に低下します(式1)。
②複数年度予算・長期基金の活用:高市政権は毎年補正予算を組む慣行と決別し、複数年度予算・長期基金による投資促進策を導入することを表明しました。予算の予見可能性が高まることで民間の研究開発・設備投資が促進され、乗数効果を通じたGDP押し上げが期待されます。
③研究開発・教育・人材投資:人的資本(HumanCapital)への投資は、長期的に生産性を高め潜在成長率を底上げします。クルーグマン博士が提言する恒久的刺激策の核心もここにあり、健康への好影響(精神的健康・生産性向上)とも相乗します。
5.2 分子(債務残高)の抑制:EBPMに基づくワイズスペンディング
④租税特別措置・補助金の見直し:高市政権は「租税特別措置・補助金見直し担当室」を設置し、費用対効果の低い支出を削減するEBPM的な行財政改革を推進しています。エビデンスなき支出の削減は緊縮とは異なり、国民健康への悪影響を最小化しつつ財政を健全化できます。
⑤給付付き税額控除(勤労給付)の導入:必要な層に厚く支援を届けながら財政効率を高める手段として、高市政権が導入を表明した給付付き税額控除(勤労給付)が有効です。普遍的給付より的を絞った支援の方が同額の財政支出で貧困層・弱者の健康改善効果が大きいことがEBPMの知見です。
⑥社会保障の持続可能な改革:社会保障費(39.1兆円)の給付適正化(例:薬価改定・後発医薬品促進・医療DX)は、サービスの質を落とさずに費用効率を高める手段です。Stuckler & Basuの提言にある「社会保障維持が長期的に予算節約につながる」という逆説を踏まえ、削減でなく「賢い効率化」が基本姿勢であるべきです。
5.3 インフレ管理と金利リスクのコントロール
⑦インフレ目標+2%の厳守:GDPデフレーター+2%が年間25兆円の財政改善効果をもたらす一方、過度なインフレ(+3%超)は実質賃金低下・消費減退→景気悪化という悪循環を招きます。日銀との政策協調のもと、適切なインフレ管理が財政健全化の前提条件です。
⑧国債管理の分散化・長期化:新規発行国債の年限長期化(超長期債の活用)により、金利上昇時の利払い費増加ペースを緩和できます。現在、名目実効金利の上昇は低利表面利率の既発国債が多く残存するため緩やかですが、2030年代に向けた長期金利リスクへの対応は早期準備が重要です。
⑨財政目標の明確化と市場信認の確保:高市首相が表明した「政府債務残高の対GDP比安定的引き下げに向けた具体的指標の明確化」は、市場の信認を確保するうえで不可欠です。従来のPB単年黒字化一本足打法を脱し、「債務残高/GDP比の安定低下」を主指標とすることで、成長投資と財政規律の両立がより合理的に評価されます。
5.4 健康投資の財政的合理性
公衆衛生・メンタルヘルス・予防医療への投資は、短期的には歳出増加に見えますが、長期的には以下の財政改善効果をもたらします:
これはStuckler & Basuの核心的提言と合致し、「健康投資は財政投資」という観点がEBPM上の重要な政策含意です。
積極財政と財政健全化は二項対立ではなく、成長投資で分母(GDP)を拡大しながら、ワイズスペンディングで分子(債務残高)の伸びを抑制するという一体的戦略によって両立できます(式1)。
EBPMの観点から、緊縮財政の健康被害エビデンスを踏まえれば、拙速な財政引き締めは国民の命とウェルビーイングを損なうコストとして明確に認識される必要があります。同時に、財政規律の喪失による長期金利上昇(r > g転換)もまた、社会保障予算の圧迫を通じて将来世代の健康に深刻な悪影響を与えます。
具体的な政策優先順位として、① 成長投資(半導体・AI・人材・健康)による潜在成長率引き上げ、② ワイズスペンディングによる歳出効率化(EBPMに基づく補助金・租税特別措置見直し)、③ インフレ目標+2%管理と国債長期化による金利リスク抑制、④ 給付付き税額控除など弱者への的を絞った支援、⑤ 債務/GDP比を財政目標の主指標とする枠組みへの転換——の5本柱が、「責任ある積極財政」を実践するEBPM的処方箋といえます。
2030年代前半に迫るr > g転換リスクを正面から受け止め、今この好機(インフレ×低金利)を活用して国力を回復させながら、中長期的な財政の持続可能性を確保することが、現世代・将来世代双方の健康と福祉を守るための最善の道と思われます。
本稿執筆後、日本の財政運営を巡る最大の変化は、金利のある世界への移行がいっそう鮮明になったことです。日銀は2026年6月16日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%程度から1.0%程度へ引き上げ、これは1995年9月以来約31年ぶりの高水準となりました。これを受けて10年国債の表面利率も上昇を続け、2026年7月発行分では年2.7%に設定され、1997年5月以来約29年1か月ぶりの高水準を記録しています。市場で取引される10年国債利回りは2026年7月23日時点で2.78~2.83%程度まで上昇しており、1年前と比べて1.1ポイント以上高い水準です。
金利上昇のペースは、当初の想定を上回っています。2025年12月時点では10年国債利回りが2.1%台に達したことが「28年ぶりの高水準」として注目されていましたが、その後半年余りで、さらに0.6~0.7ポイント上昇したことになります。背景には、日銀による段階的な利上げに加え、円安や中東情勢に伴う物価上昇懸念、財政拡張が続くことへの市場の警戒があります。
一方、実体経済の成長力は必ずしも金利上昇に見合うほど強まっていません。IMFは2026年1月の世界経済見通しにおいて、日本の2026年の実質成長率を0.7%へ小幅に上方修正しましたが、これは2025年の1.1%を下回る水準であり、政府の財政刺激策による下支えを除けば、民間需要主導の成長は依然として弱いと分析されています。
| 指標 | 従来(2025年12月時点) | 最新(2026年7月時点) | 変化の意味 |
| 日銀政策金利 | 0.75%程度 | 1.0%程度(31年ぶり高水準) | 利上げが継続している |
| 10年国債利回り | 2.1%台(約27年ぶり) | 2.7~2.83%程度(約29年ぶり) | 半年余りで急速に上昇 |
| 10年国債表面利率 | 2.1%(1月発行分) | 2.7%(7月発行分) | 新発債のクーポンも上昇 |
| 2026年実質成長率見通し(IMF) | 0.6%程度 | 0.7%(上方修正) | 成長は依然として低水準 |
財政への含意
この金利上昇ペースを踏まえると、財務省が予算編成時に置いた想定金利(2026年度3.0%、2029年度3.6%)は、実勢の上昇スピードに照らして必ずしも過大な前提とは言えなくなりつつあります。むしろ、市場実勢がすでに想定に接近していることは、国債費の増加ペースが試算以上に速まるリスクを示唆しています。財務省の後年度影響試算では、国債費は2026年度の31.3兆円から2029年度に41.3兆円へ、うち利払い費は13.0兆円から21.6兆円へ増加し、2029年度には国債費が社会保障関係費を上回る最大の歳出項目になる可能性が示されています。
| 項目 | 2026年度 | 2029年度の試算 | 変化・意味 |
| 国債費(元利払い) | 31.3兆円 | 41.3兆円 | 約10兆円の増加 |
| 利払い費 | 13.0兆円 | 21.6兆円 | 約1.7倍に増加 |
| 想定金利(10年) | 3.0% | 3.6% | 実勢金利がすでに接近 |
| 実質成長率(IMF見通し) | 0.7% | 未公表 | 金利上昇に成長が追いつくかが焦点 |
| 国債費の位置付け | 大きな歳出項目 | 社会保障関係費を上回る見通し | 政策財源を圧迫する恐れ |
金利が成長率を上回る状態が続けば、いわゆるドーマー条件(名目成長率が名目金利を上回ること)が崩れ、追加の財政努力なしには債務残高対GDP比が悪化しやすくなります。実質成長率0.7%という水準と、10年金利が2.7%台まで上昇した現状を並べると、名目ベースで見ても金利が成長率に対して優位な状況が生じつつあることがうかがえ、財政運営における警戒感を一段と高めるべき局面にあると考えます。
提言の骨子は維持しつつ、優先順位を明確化します
金利上昇のペースが加速している以上、前稿で示した5つの追加提言のうち、特に次の2点の緊急性が高まっています。
他方、社会保障の効率化を給付削減に先行させる方針、健康影響評価の制度化、成長投資の選別的維持という提言の骨格は変わりません。むしろ金利上昇が加速する局面だからこそ、拙速な緊縮による受診控えや疾病重症化を避け、医療DXや重症化予防など質を落とさない効率化を優先する重要性が増しています。
今後の展望
金利上昇のペースが加速する中、今後の展望は次の3つのシナリオに整理できます。
| 展望 | 想定される条件 | 予想される結果 | 必要な政策 |
| 好循環 | 賃上げ・投資拡大により実質成長率がIMF見通しの0.7%を上回って加速し、名目成長率が金利上昇に追いつく | 債務残高対GDP比が安定し、税収増で国債費増加を吸収できる | 成長投資の重点化、賃上げ促進、予防医療への投資 |
| 管理可能な緊張 | 10年金利が3%前後で高止まりし、成長率は1%前後にとどまる | 国債費は増加するが、歳出改革と組み合わせれば財政運営は可能 | 中期財政計画、国債年限分散、ワイズスペンディング |
| 悪循環 | 金利が想定を上回るペースでさらに上昇し、成長率が0.7%を下回る | 利払い費が想定以上に膨張し、社会保障・成長投資の財源を圧迫する | 市場との緊急対話、非効率支出の抜本見直し、脆弱層への重点支援 |
2026年7月時点の10年金利は約29年ぶりの高水準にあり、日銀の追加利上げ観測も残っていることから、当面は「管理可能な緊張」から「悪循環」へ向かうリスクの方が「好循環」へ向かう可能性より高いと見るべきです。だからこそ、財政規律の明確化と成長投資・健康への投資の両立を急ぐ必要があると考えます。
医療・公衆衛生の実務家としての立場から申し上げると、金利という新たな制約条件がこれまで以上に厳しくなった今こそ、拙速な一律緊縮ではなく、エビデンスに基づいて「どの支出をどう効率化し、どこへ重点投資するか」を丁寧に積み上げていくことが、財政の持続可能性と国民の健康を両立させる唯一の道であると考えます。
令和8年7月吉日 宮木幸一
| 医院名 |
|---|
| 宮木医院リオムメンタルクリニック |
| 院長 |
| 宮木 幸一 |
| 住所 |
| 〒536-0022 大阪府大阪市城東区永田4-8-10 |
| 診療科目 |
| 心療内科・精神科・一般内科 |
| 電話番号 |
| TEL:06-6180-4111 |