不登校でお悩みの保護者の皆様へ - 早期相談と専門的サポートのご案内

不登校の現状

近年、不登校の児童生徒数は増加傾向にあります。文部科学省の調査によると、2021年度の小・中学生の不登校は約24万5千人、高校生は約5万1千人に上っています。2024年に公表された「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」によると、不登校児童生徒数は過去最多の約34万人に達し、11年連続で増加しており、特に小学生の不登校は10年前の5倍、中学生は2.2倍に増加しました。この数字は小さいものではなく、どのご家庭で問題となっても決して珍しいことではありません。多くのご家庭が同じような悩みを抱えていることをまずはご理解ください。

不登校の原因は一人ひとり異なりますが、主な要因として以下が挙げられます:

- 無気力・不安
- 友人関係のトラブル
- 学業不振
- 家庭環境の変化
- いじめ
- 教師との関係
- 生活リズムの乱れ

これらの問題が長期化すると、解決がより困難になる傾向があります。そのため、早い段階で専門家に相談し、適切な対応を取ることが非常に重要です。

文部科学省では教育機会確保法(正式名称「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」平成28年12月14日公布)や同基本指針(平成29年3月31日)の成立を踏まえ、文部科学省初等中等教育局長通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」(令和元年10月25日発出)が出されていますが、この基本指針のポイントの一つとして「不登校は誰にでも起こり得ることであり、不登校というだけで問題行動であると受け取られないように配慮すべき」旨が明記されています。

同通知には不登校児童生徒への支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく(!)、児童生徒が「自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す」必要性や、不登校の時期が「休養や自分を見つめ直す等の積極的な意味を持つことがある」ことも指摘しています。

当院の方針として、精神的に危機的な状態では無理に登校を促すことはせず、まずは回復を図ってもらうことを最優先に考えていますが、回復して意欲が戻ってきたあとには将来の選択肢を広げるために学校に再度登校することも促しています。大阪市立心和中学校(後述の登校支援室「なごみ」は心和中学への転学相談にも対応しています)などは義務教育年限を過ぎてからでも学びなおせる場所であり、こうした学校や出席日数要件が厳しくない通信制の高校をお勧めすることもあります。

保護者の皆様へ - あなたは一人ではありません

お子様の不登校に直面し、不安や戸惑いを感じていらっしゃる保護者の皆様。リオムメンタルクリニックは、そんな皆様の気持ちに寄り添い、専門的なサポートを提供いたします。

<よくある保護者の悩み>

- 「どうして学校に行けないの?」と聞いてしまう
- 周りの目が気になって外出できない
- 子どもの将来が不安で眠れない
- 兄弟姉妹への影響が心配
- 学校や先生とうまく連携できない

こうした悩みは決して特別なものではありません。多くの保護者が同じような不安を抱えています。

早期相談の重要性

不登校の長期化を防ぐためには、なるべく早い段階での適切な対応が重要です。
リオムメンタルクリニックでは、以下のようなメリットを提供しています:

  1. お子様の状況を専門的に評価
  2. 症状の緩和方法や生活リズムの整え方など個別の助言
  3. 保護者の方へのカウンセリングと助言(親御さんの精神的安定もお子さんの安定には重要なため、必要と思われる場合には保護者の方にも投薬・助言)
  4. 学校や関係機関との連携のサポート
  5. 必要に応じた医療的ケア

<当クリニックの特徴>

  1. 多角的アプローチ- カウンセリング(個別・家族)
    - 認知行動療法
    - 必要に応じた薬物療法
    - 学校・教育委員会との連携サポート
    - フリースクール等の情報提供

  2. 経験豊富な専門家チーム
    当クリニックの院長は、大学教授や産業医としての経験と博士号を持つ精神科医です。
    不登校支援に特化した心理士も在籍し、チームで対応いたします。

  3. 保護者サポートの充実
    - 個別カウンセリング
    - 保護者向けグループセッション
    - 不登校に関する情報提供セミナー

<具体的な支援の流れ>

  1. 初回相談(カウンセリング):お子様の状況や家庭環境について丁寧にお聞きします。

  2. 評価:心理検査や面談を通じて、お子様の状態を多角的に評価します。

  3. 継続的サポート:定期的な面談やカウンセリングを通じて、状況に応じた支援を提供します。

  4. 学校・関係機関との連携:必要に応じて学校や教育委員会、フリースクールなどの情報を提供し、親御さんとの連携をサポートします。

保護者の方へのアドバイス

  1. お子さんの気持ちを否定せず、まずは受け止めましょう。

  2. 無理に学校に行かせようとせず、お子さんのペースをまずは尊重しましょう。

  3. 家庭でのコミュニケーションを大切にしてください。

  4. 保護者自身のケアも忘れないでください。
    ご自身の精神的安定がお子さんの安定にもつながります。

利用可能な社会資源

- 教育支援センター(適応指導教室)
- フリースクール
- 不登校特例校
- オンライン学習支援

当クリニックでは、精神療法・カウンセリング・投薬などのほか、社会的資源を活用するための上記のような情報提供や連携のサポートも行っています。投薬はメリットが大きいと判断された場合のみ、最小限の量で治療提案します。


社会人が職場に行く、学生が学校に行くということは調子が良い時は当たり前のように思われがちですが、体調を崩した場合は容易なことではないことですし、決して当然にできることではありません。

お子様の不登校でお悩みの方は、一人で抱え込まず、まずは初診予約(保険診療)からご相談ください。

医療機関に抵抗がある場合は、不登校対応の専門性を持つ公認心理士へのカウンセリングという形でも相談することができます。

リオムメンタルクリニックではお子様と保護者の皆様への精神的なサポートにより、症状の改善や社会復帰の一助となることを目指しています。すべての問題に対応できるわけではありませんが、専門家の意見が力になることもありますので、一度相談下さればと思います。

不登校に関して大阪市内で利用できる相談機関情報(随時更新)

【公立】

<学校に設置されているスクールカウンセラー>

  • 業務内容 
    大阪市立の小中学校、小中一貫校、義務教育学校に配置されているスクールカウンセラー。不登校やいじめ、友人関係、家庭での困りごと、発達相談など

  • 予約先
    学校教職員、学校管理職

<中央子ども相談センター教育相談>

  • 業務内容 
    面接、電話、メールで18歳までの不登校、いじめ、学校教育に関する相談対応。必要に応じて継続相談に応じてくれます。

  • 面接方法
    対面場所は森ノ宮の中央こどもセンターの他、市内5箇所で受けている。月~金午前9~17時半。出張相談、電話、メールでの相談可能。

  • 予約方法
    学校の先生を通してか、電話06-4301-3181(月~金曜、9時~17時半)にて。

・出張相談

市内12か所のサテライト等(出張相談場所)で、心理職、福祉職、教育職等の相談員が不登校のご相談に応じます。継続面談や必要に応じてサテライトで実施している不登校児童通所事業との連携を図ります。

相談の場所:市内12か所のサテライト等。相談場所のご希望はお伺いしますが、空き状況等によりご要望にお応えできない場合もあります。

相談時間帯:月~土曜日(祝日、年末年始除く) 午前9時30分~午後5時

※相談場所によって開設している曜日は異なります。

(面談による相談の流れ)

学校園と連携し、相談を進めていくことでより良い結果につなげるため、相談のお申し込みは、基本的に学校園の管理職からお願いしています。なお、保護者からの申し込みも可能です。

  1. 申し込み 保護者もしくは学校(主に教頭先生)から電話で申し込み
    (お名前、生年月日等の個人情報、相談内容、相談希望曜日等の確認)
  2. 面談      相談員による面談
    (お子さんの状態に応じた支援方針を決定するために保護者・こども・担任等との面談を必要に応じた回数実施。また心理検査等を実施する場合もあります)
  3. 支援方針の決定  「助言」、「継続面談」、「不登校児童通所事業の活用」、「他機関紹介」
  4. 終結      相談の終了
    (年度末でいったん終結としますが、必要に応じて継続となる場合があります)

・電話教育相談

不登校やいじめ等、こどもの教育に関する問題についてご相談をお受けします。なお、電話でのご相談、情報提供等が主となりますので、継続的なご相談をご希望される場合は、「教育相談員の面談によるご相談」をご利用ください。

(こども専用)
06-4301-3140

(保護者専用)
06-4301-3141

(時間)
月~金曜日(祝日、年末年始を除く) 午前9時~午後7時

・24時間子どもSOSダイヤル

いじめ問題やその他のこどもの「SOS」に悩むこどもや保護者のご相談をお受けします。

(保護者・こども等共通)0120-0-78310(なやみ言おう:全国共通)
※一部のIP電話からはつながりません。

<登校支援室「なごみ」>

  • 業務内容
    児童生徒・保護者・学校関係者相談対応
    当事者・当事者親の交流支援
    親和中学への転学相談対応

  • 人員
    アドバイザー3人
    相談員1名

クリニック案内

アクセス

  • 電車
    大阪メトロ中央線
    深江橋駅1番出口から徒歩3分
    JRおおさか東線・学研都市線
    放出駅から徒歩15分強
  • バス
    大阪シティバス
    地下鉄深江橋(西)停留所から徒歩4分
    地下鉄深江橋(北)停留所から徒歩5分

医院名
宮木医院リオムメンタルクリニック
院長
宮木 幸一
住所
〒536-0022
大阪府大阪市城東区永田4-8-10

診療科目
心療内科・精神科・一般内科
電話番号
TEL:06-6180-4111