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心療内科・精神科・一般内科
宮木医院リオムメンタルクリニック
〒536-0022
大阪府大阪市城東区永田4-8-10
TEL:06-6180-4111

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病気(依存症)の解説

依存症について(発達障害でも共通する前頭前野の機能低下、アルコール依存症の薬物療法、共通項に着目した依存症分類、カウンセラー紹介)

 大阪市城東区、本町、森ノ宮などの大阪メトロ中央線沿線やJR放出駅に近い当院では、各種「依存症」に対する診療や認知行動療法を基盤とした公認心理士による集団療法(保険適応)に力を入れています。

 「依存症」とは端的にいうと、何かに心を奪われて「やめたくても、やめられない」状態となり、日常生活に支障をきたすようになった状態のことです。

 依存する対象は薬物、アルコール、ギャンブル、インターネットなど様々ですが、最近は世界保健機関WHOが「ゲーム障害」Gaming Disorderをメンタルヘルス障害の一つとして公式に位置付け(ICD-11)話題となったように、オンラインゲームも注目されています。

他にも万引きなどの「窃盗症」(クレプトマニア)や盗撮・痴漢といった「性嗜好障害」(パラフィリア障害群)など、犯罪行為と知りつつも繰り返し衝動的に行ってしまう行動も依存症であると考えられ、社会的にも重要な疾患です。

 ここで疾患と書いたのは、こうした依存症がご本人の意志の弱さのせいではなく、ご本人が「わかっていても、やめられない」状態を脱するには医療的なサポートが必要であることを再認識いただきたいためで、法令違反した場合に犯罪として処罰するだけでは限界があり、医療を含めた総合的なサポートがご本人のためにも社会のためにも有用となります。

 最新の京都大学による研究(International Journal of Neuropsychopharmacology 2020)でも、行動依存症の患者は確率から物事を推測することに困難を示し、その原因として前頭前皮質の脳活動減弱が関わっていることがわかってきました。すなわち、行動依存症では前頭前皮質が正常に活動しない結果、依存行動時の社会的リスクを認識できていないことが一因であることが考えられ、発達障害の中でもADHD(Attention Deficit / Hyperactivity Disorder注意欠如・多動症)特性を持つ方は前頭前野とよばれる脳の一番前のあたりの機能が落ちていて、この部分の機能が生まれつき障害されていることによって不注意や多動性、衝動性といった症状を来すことと類似するメカニズムがわかってきています。

(京都大学大学院理学研究科 浅岡由衣、京都大学霊長類研究所 後藤幸織らによる模式図)

 この前頭前野の本来の機能は、自分自身の目標に従って考えや行動を整えることや、適切な社会的行動の調節に関与することであり、報酬系が成す条件づけ(第1信号系)を抑制する前頭前皮質の活動(第2信号系)が弱まっているために行動を制御できなくなるという行動依存症の基盤を踏まえて、当事者の意志の弱さなどのせいにする根性論ではなく医学的に対処していく必要性を科学の面から示唆しています。

 実際に診療現場の実感としても、ADHDの患者さんで各種依存症(やその予備軍)を合併することはしばしば経験しますし、依存症を合併しやすいということは各種疫学研究でも報告されており、意思の弱さのせいにせずに必要な医学的治療を受けること、さらにいうと依存症の状態になる前段階でそうした傾向を自覚して依存状態に陥らないような「予防」が大切です。

 リオムメンタルクリニックでは、各種依存症に共通するメカニズムに着目してその機序を理解してもらい、また同じ悩みを持つ方や克服した方との情報交換を促進してご自身の回復の励みとしてもらう集団療法(医師と公認心理士による公的な保険診療で、各種健康保険が利用可能です)を受けることができます。

 これらの中で、アルコール依存症だけは薬物療法があり、抗酒薬としてシアナマイド(一般名シアナミド)やノックビン(一般名ジスルフィラム)、飲酒前に服用して飲酒量低減を図るセリンクロ(一般名ナルメフェン)、断酒維持の補助としてレグテクト(一般名アカンプロサート)といったお薬が使え、使い方によっては治療の大きな助けとなります。

ただし薬を飲めばよいというものではなく、主体はあくまでも心理社会的治療であることは他の依存症と共通であり、正しく併用いただければと思います。

先ほどアルコール依存症だけはといいましたが、病気とは言い切れないもののタバコをやめたくてもやめられない方に対して有効なお薬もあります。近年、喫煙習慣はニコチンという化学物質の依存症であることが明らかになっており、禁煙によるニコチン切れ症状を軽くしたり、タバコを吸いたいという気持ちを抑える効果が証明されています。

チャンピックス(一般名バレニクリン酒石酸塩)という薬ですが、こちらも薬だけ飲めば辞められると考えるのではなく、禁煙指導と併用することで禁煙率が高まり、禁煙しやすくなるものとお考え下さい。他にも1日1回貼るだけの医療用ニコチン製剤(ニコチネル パッチ20・ニコチネル パッチ10)があり、こちらも保険が使える禁煙補助薬でシンプルな2ステップの禁煙プログラムにより約2ヵ月で無理のない禁煙ができるよう設計されていますが、薬だけに頼らない考え方は同様です。

WHOの依存症分類とともに、物質依存・行動依存に分けた捉え方とアプローチも有用

少し説教くさくなってしまいましたが、依存物質や依存行動に依存することはストレスやつらい状況から気を紛らわせる(身を守る)手段としての側面があり、依存行動を辞める代わりにその機能を補ってくれる代替手段を考えることも重要です。

当院では、ストレスコーピングCoping of Stress(ストレスの原因ストレッサーに対してうまく対処する方法)の指導を診療や集団療法で取り入れており、それぞれの人が独自の気晴らし(但し有害でなく大金がかからないもの)をたくさん持つことを実践的におすすめしています。また当事者(ご本人)へのアプローチだけでなく、家族がイネーブラーEnablerといって知らず知らずに当事者の依存行動を継続させてしまっている場合もよくみられることから、ご家族の苦痛を軽減して社会生活に支障をきたさないようにしたり、依存を助長してしまう行動をとらないような指導も必要に応じて併せて行います。医学用語では「病識がない」といいますが、ご本人が依存症という病(やまい)であることを認識しておらず治療を受けたがらないこともよくみられ、そうした家族のためのプログラム(CRAFTといいます)も海外では広く活用されています。依存症の心当たりがあるご本人だけでなく、そうした方が身近にいるご家族の方からの相談・診療も受け付けていますし、ご家族の協力がある方が治療効果も高まりますので、「依存症」のお悩みにはご家族だけでも遠慮なく受診いただければと思います。

依存症集団療法「リオマープ」主担当カウンセラーご紹介>

竹本祐子(たけもとゆうこ)

公認心理師、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント

大学卒業後、電機メーカー子会社でパソコンインストラクターやITユーザーサポートを経験。その後、転職支援会社での勤務をきっかけに「楽しく健康的に働くことを支えたい」との思いからキャリア支援・心理支援の領域を志す。現在は心理とキャリアの両面から働く人を支える相談業務に従事。

・休職者の職場復帰支援

・発達障害者、精神障害者の就労支援、定着支援

・自治体が運営する相談窓口でのキャリアカウンセリング。対象は就職希望者、長期無業者(ひきこもり)、ひとり親家庭の父母、難病患者など

・自治体の福祉事務所と連携しながら生活困窮者や生活保護受給者の就労支援

・研修講師として、セルフケア、ラインケア研修、ストレスチェック後の集団分析に関する研修、就労困難者を対象とした各種グループワークを実施

(保有資格)
シニア産業カウンセラー、国家資格公認心理師、ストレスチェック実務者養成研修修了、国家資格キャリアコンサルタント、2級キャリアコンサルティング技能士

(その他)
「楽しい余暇のために働く」がモットー。仕事以外にも同業者の勉強会に参加したり、趣味の舞台観劇や音楽活動、旅行などを楽しむ生活を送っています。


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アクセス

  • 電車
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医院名
宮木医院リオムメンタルクリニック
院長
宮木 幸一
住所
〒536-0022
大阪府大阪市城東区永田4-8-10

診療科目
心療内科・精神科・一般内科
電話番号
TEL:06-6180-4111